大型イベントの解禁に備えて
新型コロナウイルス感染拡大を予防するため、フェスや大規模なイベントは、休止や延期を余儀なくされていますね。しかし、このまま順調にワクチン接種が進み、感染が収束していけば、いずれはイギリスのように大規模なイベントも解禁される日がくるはず。そうなれば、イベントならではのお楽しみ、フードとドリンクの屋台販売も復活することでしょう。けれども、こうした飲食をともなうイベントで必ず発生してしまうのが、短期間で山積みとなる廃棄物。
イベントは、大量のゴミの発生と多くのエネルギーや資源を消費することで、環境に大きな負担をかける要素を含んでいます。どんなに素晴らしいテーマのもとで開催するイベントだったとしても、大量のゴミが出るのを見過ごしてしまっては、台無しです。特に、社会全体が人や地球環境、社会に配慮した消費である“エシカル消費”を目指す風潮にある今、イベントのエコ化は必須の重要事項と言えるでしょう。また、イベントには多数の人々が集まりますから、来場者の環境保全に対する理解を促す良い機会にもなりますね。
今回は、地球環境に配慮したエシカルなイベントを開催するために、どのような取り組みができるのかについて考えてみましょう。
エコイベント実施のためできること
エコイベント実施のために飲食店ができること
環境に配慮したエコイベントの開催に関しては、自治体ごとにルールが定められていますが、主に共通するのは以下の5項目です。
1.会場周辺への配慮
(環境負荷を軽減できる場所および施設の選定・騒音配慮・終了後の原状回復)
2.省資源・省エネルギー
(冷暖房・照明を状況に応じて適切に管理・環境配慮物品の購入)
3.ゴミ発生抑制・リサイクル
(ゴミ分別収取場所の設置・ゴミの持ち帰りとリサイクルを促す)
4.公共交通機関の利用
(公共交通機関や自転車の利用の呼びかけ・マイカー利用者にはアイドリングストップの実施を依頼)
5.参加者への周知
(マイバック、マイ箸、マイ食器の持参、飲食物の食べ残しをなくす呼びかけ)
どれも必須事項となっている地域がほとんどですが、このうち飲食店がすぐに取り掛かることができる項目は、フードやドリンクメニューの販売に伴う“環境配慮物品の購入”と“ゴミ発生の抑制”でしょう。
イベントによくあるフードカーや屋台では、使い捨てコップや食器が大量に必要となります。これらを環境に配慮した資材を使ったお皿やコップに変えることは、エコな行動と言えます。供する際にそれを伝えることで、お客様にもエシカルへの関心を持ってもらえるきっかけになるでしょう。イベント全体のゴミの量を軽減することにもつながりますよ。では、“環境配慮物品”とは具体的にどのような商品があるのでしょうか?
“非木材紙”で出来た不思議な紙
フード提供におすすめ!“非木材紙”で出来た不思議な紙・バガス
バガスとは、サトウキビなどを絞ったとき発生する搾りかすのことで、非木材紙でありながら、自然の風合いと手触り感が特徴の素材です。紙の原料は木ですが、木の使用は森林保護や、輸送により発生する環境負荷の観点から、できるだけ控えたいもの。そのため、木ではなく他の植物を使った紙を原料とした製品が注目を集めており、なかでも有名なのがサトウキビを原料とするバガスです。
みやこでも取り扱っているバガス製の使い捨て食品容器は、水や油に強く、電子レンジにも対応していることから人気のシリーズとなっており、使用後は可燃ごみとして処理できます。商品のバリエーションも多く、ボウルタイプやお皿タイプ、ふた付きのフードパックタイプなど、提供する食べ物に合わせて細かく選べる点も、人気の理由です。
ドリンク提供におすすめ!
植物由来の透明なプラカップ
また、植物が原料となる、ポリ乳酸(PLA)というバイオマスプラスチックで作られたカップも、エコイベントで大活躍するでしょう。バガスと同様に、原料生成段階で二酸化炭素の排出を抑制して石油資源の節約に貢献できる、環境にやさしい商品となっています。このカップはプラスチック特有の臭いがなく、ドリンク本来の香りと、ドリンクの色をそのまま伝えられる透明度の高さが特徴。
みやこでも取り扱いのあるPLAカップは、試飲などに最適な1オンス(30ml)から、一般的なサイズの7オンス(210ml)、Mサイズ相当の10/12オンス(340ml)、大容量の20オンス(600ml)とサイズもさまざまな用途に応じて、最適なカップを選ぶことができますよ。みやこではこの他にも「木製カラトリー」や「紙製ストロー」など、合わせて使える“環境配慮物品”を多く取り揃えています。
エコイベント
エコなイベントでエシカル消費を普及しよう
エコイベントをきっかけに、環境や社会、未来に優しい“エシカル消費”を広めることで、これまでに図らずも環境破壊や人権侵害につながっていた消費行動を見直す人が増えるかもしれません。コロナ禍で長く禁じられていたイベントだからこそ、地球にやさしいみんなの居場所として再開したいものですね。