近年“エシカル消費”や“サスティナブル”への関心が高まってきているのをご存知でしょうか?消費者の関心の高さに応えるように、これらの要素を取り入れる店舗が街中でも増えてきています。
SDGsの目標のひとつ『つくる責任 つかう責任(目標12)』の内容は、エシカル消費やサスティナブルと深く関係しており、飲食店でできる取り組みを知ることで、他店との差別化と、来店促進を図る手助けになるでしょう。今回は、飲食店でできるこれらの取り組みについてご紹介します。
取り組みその1 ~食品ロス削減~
食品ロスは、賞味期限切れや食べ残し、余った仕入れが原因で、まだ食べられる食料が捨てられてしまう問題です。飲食店でできる取り組みとしては、ハーフサイズや小盛りのメニューを用意して、お客様が食べきれる量を選べるようにすることが大切です。また、刺し身のツマや飾りのパセリなど、「なくても困らないもの」を減らすのも効果的です。これにより、廃棄が減るだけでなく、コスト削減にもつながります。さらに、料理を持ち帰っていただけるサービスや、フードシェアリングを活用するのもおすすめです。
取り組みその2 ~地元の食材やフェアトレード商品を購入する~
地元で生産された食材を購入する“地産地消”は、食材そのものが新鮮なだけでなく、運搬などによる環境への負荷を削減することにもつながります。地元の食材を使用した料理は、地元の人はもちろん、遠方から来た人にも地元のことを知ってもらう機会を提供することができるでしょう。
フェアトレードとは、開発途上国などで生産された作物などを、適正な価格で継続して取引することで、生産者のよりよい暮らしを支える仕組みのことを指します。日本でもフェアトレードのチョコレートやコーヒー豆などがスーパーマーケットなどにも並ぶようになり、聞き馴染みのある言葉になってきました。コストパフォーマンスの良い商品を購入することだけにこだわらず、購入する商品の先にいる生産者のことを考えることで、本当に人や社会、環境に配慮した消費行動につなげることができるのです。
取り組みその3 ~プラスチック製ストローの使用をやめる~
ドリンクバーやテイクアウトを実施している店舗であれば、プラスチック製ストローの使用をやめることもエシカル消費への取り組みにつながります。プラスチックを使わないこととエシカル消費には、一見接点がないように見えます。しかし、石油由来のプラスチックを削減することは、海洋プラスチックの削減や、温室効果ガスによる気候変動への影響を抑えることにつながり、人や社会、環境に配慮した消費行動につながるのです。サービスの質の維持を重視するのであれば、プラスチック製のストローから、紙を使用したストローへの切り替えもおすすめです。紙製のストローは「紙だから、すぐにふやけてしまうのでは?」と思うかもしれませんが、厚みのある紙を使用しているため、紙製ストローとしては耐久性があります。見た目でもストローを切り替えたことがすぐ分かるので、環境に配慮した取り組みを始めたことにお客様の方から気づいてくださるという点も、強みの一つです。
エシカル消費を取り入れて店舗への来店促進をしよう
エシカル消費に取り組むことは、今までの店舗の運営とは別に、コストが発生する可能性も含んでいます。しかし、その取り組みに共感し来店してくれる人がいることも、また確かなことです。エシカル社会全体で取り組んでいくものです。あなたのお店も、環境や社会、未来に優しいエシカル消費を目指す意思と取り組みを、お客様に発信し続けていくことで、他店と差別化し、店舗への来店促進につなげてみてはいかがでしょうか?