【飲食店向け】箸と割り箸はどちらを使うべき?メリットとデメリットを解説
あなたの飲食店ではどのような「箸」を使用していますか?もし使用しているとしたら、1回で使いきる「割り箸」と、繰り返し使える「エコ箸」のどちらでしょうか?最近では、「割り箸は使用した方が環境によい」、「食器やカトラリーの使い回しに抵抗がある」といった声や、テイクアウトを始める飲食店の増加によって、1回で使い捨てられる割り箸の需要がより高まっています。しかし、飲食店で使用する箸は割り箸が最適なのでしょうか?このコラムでは、「割り箸」と「エコ箸」それぞれのメリット・デメリットを考えていきたいと思います。
「割り箸」のメリット
割り箸を使用するメリットは、大きくこの3つが挙げられます。
①新品で清潔感・安心感がある
②洗浄にかかる時間的・金銭的工数の削減
③使い捨てなので箸が劣化しづらい
1番の特徴は、新品ゆえの清潔感・安心感でしょう。実のところ、すべての割り箸が安全であると断言することは難しいのですが、長期間使い回すエコ箸に比べて、お客様が抱く印象は、割り箸の方が良いかもしれません。
次の特徴は、1回で使い捨てられることで、店内での洗浄や再設置にかかる工数が削減できることです。特に、回転数の多い店舗では、お昼などの書き入れ時となると、注文と並行して使用済みの食器や箸の洗浄に追われることと思います。割り箸にはそういった工数が発生しないため、水道代や人件費の削減につながります。
最後の「劣化しづらい」という特徴も、使い捨てられる割り箸だからこそです。エコ箸は長期間使用するため、塗装が剥げたり欠けたりする可能性がありますが、割り箸はその場限りの使用ですので、劣化の心配はほとんどありません。
「割り箸」のデメリット
一方でこのようなデメリットもあります。
①発注・廃棄コストがかかる
②「環境に悪い」と評価されるおそれがある
③化学物質を使用した箸による人体への悪影響
割り箸を使用するということは、使用する分を発注しなければならず、使用済みの割り箸の廃棄コストも発生し続けます。
また、「環境に悪い」という印象を持つお客様が出てくるおそれもあります。実のところ、間伐材を利用する割り箸は環境に悪いばかりではありませんが、あらぬ評価を受けることにもつながりかねません。さらに、低価格の割り箸の一部には、漂白剤や防カビ剤などの化学物質を使用した商品も存在します。経営者としては、提供している箸が人体に悪影響を及ぼす原因になってしまうのは、マイナス要因ではないでしょうか。※みやこで販売している割り箸は、漂白剤、防カビ剤などの薬品は使用しておりません。
「エコ箸」のメリット
エコ箸を使用するメリットは、大きくこの3つが挙げられます。
①繰り返し使用できる
②環境への配慮をアピールできる
③ゴミ削減によるコスト削減が見込める
1番の特徴は、洗うことで繰り返し使用することができる点でしょう。エコ箸を日常的に使用することで、お店が環境に配慮していることを間接的にお客様に伝えることにもつながります。エコ箸は1膳あたりの価格は割り箸に比べて高いのですが、使用回数や発注・廃棄コストの削減などを勘案すると、総コストは割り箸よりも抑えられることもあるため、お店の状況に応じてエコ箸への切り替えも検討してみると良いかもしれません。素材はステンレスや樹脂の箸が一般的です。提供する食品に応じて箸を選んでみてください。
「エコ箸」のデメリット
一方でこのようなデメリットもあります。
①使い回しを「不衛生」と捉えられる
②洗浄から設置までに時間的・金銭的工数がかかる
③箸の劣化を発見しづらい
エコ箸を使用するということは、割り箸とは逆に「不衛生感」を抱くお客様が一定数存在するデメリットにも目を向けなければなりません。環境に良い面を評価する人が増えてきていますが、最近では新型コロナウイルスの影響で、世間の衛生観念は今まで以上に高まっています。もちろん、お店では誰かが使用するたびに箸を洗浄しているものの、お客様の中には、「知らない誰かが使用したもの」への抵抗感からエコ箸に否定的な印象を抱いてしまう人もいるでしょう。そして、エコ箸には洗浄・設置の手間も必要です。機械で洗浄する場合でも一定の工数は発生するため、必然的に箸を使用するために時間的・金銭的工数がかかることも頭にいれておきましょう。また、連続して何回も使用するため、劣化した箇所の発見は難しいです。塗装が剥げたり欠けたりすることで、お客様に何らかの不利益をもたらしてしまうことのないよう、こまめに点検をすることが求められます。
それぞれのメリット・デメリットを理解して使い分けよう
ここまで割り箸とエコ箸のメリット・デメリットを見てきましたが、この2つの箸は表裏一体かと思うほどにメリット・デメリットが正反対になっています。あなたの飲食店の現状から考えて、どちらの箸がより店舗運営にマッチしているかを一度考えてみてはいかがでしょうか?