集客ツールとして、SNSを活用できていますか?
ICT総研の調査によると、2019年末時点で日本国内のインターネット利用者は9,960万人と推定され、さらにSNS利用者は7,786万人にものぼります。
この数値はさらに増加していくことが予測されますが、日本の人口が1億2600万人ほど、と考えると、ほとんどの消費者が、ネット・SNSを活用しているといえます。今、SNSを集客に使わない手はありません。でもSNSって、InstagramにX(旧ツイッター)、Facebook、YouTube…と種類は多様。一体どれを使えばよいのでしょう? ICT総研は媒体別の利用人数も調査しており、その数は次の通りです。
LINEはコミュニケーションツールとしての利用者が多く、既存顧客へのPRに向いています。新規顧客獲得には、現時点ではX(旧ツイッター)、Instagram、Facebookが有効といえそうです。ベストなSNS活用は、それぞれの特徴にあわせて、投稿することです!例えばX(旧ツイッター)ならインパクトのあるメッセージを短文で、Instagramなら写真加工アプリもつかってオシャレさ・美しい写真を投稿し、Facebookは商品やお店のこだわりを読みやすく改行しながら…。こだわり始めるとキリがありませんが、そこまで手間暇かけるのは、なかなか難しいことですよね。かといって、せっかく撮影した写真、考えたテキスト文言を一つのSNSだけで投稿、というのももったいないことです。まずは、全く同じ写真・テキストで投稿し、反応を見ながら少しずつ編集して使い回すとことも可能なので、複数のSNSを活用し様々なユーザーにPRすることをおすすめします。
どんな写真を撮ればいいの?
SNS投稿の肝となるのが写真です。では、何を撮ればよいのでしょう?
商品写真(出来上がった料理、きれいに詰め込んだお弁当等)
看板になる写真です。変化球として商品の写真は載せず、具材だけを載せ「どんなお弁当ができあがるでしょう」と興味をわかせる方法もありますが、購買意欲を高めるには、できあがった料理を美味しそうに見せることが最も効果的です。真上からだけでなく斜めからの写真や、料理の色にあわせて濃茶のテーブルに載せたり、バックに花や植物を添えたり、カラフルなナフキンを使うなど、色よく見える工夫をしましょう。朝~昼前までの自然光には、料理をいっそう美味しく見せる力があります。商品写真を様々な角度から撮影し、複数枚投稿するのもいいのですが、余力があれば次のような写真もあわせて投稿するのが効果的です。
こだわりの具材・素材
具材の色がひきたつように、背景の色にも気を使いましょう。野菜は寝かせて取るだけでなく、立たせて撮るというのもワザです。土付きの野菜や、洗って水滴をつけた野菜・果物も新鮮味の演出になります。
調理中、過程
細やかに刻んでいる写真や、フライパンを大きくふって炒めている写真、自宅ではやらないような下準備の写真は、プロの技を見せつけることができます。煮込み料理がグツグツしている写真、オーブンから取り出したての湯気がたつ写真、味見用にお玉ですくっている最中の写真は、思わずゴクリとツバをのみこむ、食欲わきたつ写真です。
食べているところ
顔を写さなくとも、背中側からお箸でおかずをとりあげたところや、スプーンでカレーをすくう手元、口に入れた瞬間の口元など、隣り合ってほほえみ合う様子など、その商品を食べることで楽しさ・喜びを感じている人物の写真も、ポジティブな共感を呼びます。
作っている人、関わっている人
調理や販売、あるいは素材の生産者の方など、その商品にかかわっている人の笑顔の写真や、真剣な表情も好感をよびます。作り手の想いや、お客様からいただいて嬉しかった言葉など、エピソードをそえて投稿してみましょう。
やりがちな失敗、信頼失墜につながる投稿とは…
「ギャップ萌え」が流行るこの頃ではありますが、SNS投稿においては、実際との「ギャップ」は注意をはらいたいポイント。
お客様から、
「写真ではボリューミーなハンバーグなのに、実際は小さい!」
「写真ではおかず盛りだくさんなのに、実際はそれぞれがちょっとずつ!」
「写真にあったフルーツ・レモン(飾り)が、実際にはない!」
という投稿がSNS上でひろまってしまうことは、大きな痛手につながります。
お店側としては「いやいや中身がわかりやすいように演出した写真です」など言い分はあるのでしょうが、消費者としては「裏切られた、嘘をつかれた、盛られた」という印象に…こうならないためにも、「料理をパックに盛り付けた商品写真」をアップするのはとても大事です。盛る量や飾りなどの演出はせずに、お客様に販売する形のままでの撮影を心がけましょう。
まとめ
商品写真で演出をしたいという時、いい仕事をしてくれるのが「容器」です。容器の色も、料理の色を際立たせる黒や、食欲を喚起するオレンジ・黄色・クラフト色、どんな料理にも馴染みやすい白、そしてそれらを組み合わせたものなどバリエーションは様々にあります。メニューとターゲットとする客層にあわせて選んでください。SNS投稿をしてみて、反応がよかった時の容器をその後のスタンダードにしてみる、というのもありでしょう。容器の色と、商品を置くテーブルやテーブルクロスの色のバランスも反対色にして商品を目立たせたり、同系色にして落ち着いた食事の印象をつくったりなど、工夫ができます。容器の素材で、SNSに向くのは光を反射せずにうけとめる紙・クラフト素材。特にクラフト素材は、あまり他にはないオシャレ感・特別感を醸成するので、「自分が出会ったステキ・カワイイ」をSNSシェアしたい女性に響く容器です。プラスチックの場合も、つや消しした素材が料理をひきたてます。美味しいお弁当・お惣菜をつくり、SNSでPRするからには、ぜひとも容器にまでこだわって投稿してみてくださいね!