「その場しのぎ」から「普段使い」へ。変わるビニール傘
「外出先で突然雨が!でも傘が無い…」という経験は、誰でも一度くらいあるのではないでしょうか。旅行先であれば、折りたたみ傘などの雨具をあらかじめ準備している人もいると思います。しかし、降水確率が少ない日に、買い物や会社へ雨具を持っていく人はほとんどいないでしょう。日常生活の突然の雨に役立つアイテムが、『ビニール傘』です。ビニール傘の魅力は、手頃な値段と気軽に使える便利さです。駅やコンビニエンスストア、100円ショップ、ドラッグストアなど、外出先で購入できるお店も増えてきました。また、実店舗だけでなく、通販でも様々なビニール傘を購入することができます。街でおしゃれなビニール傘を使っている人を見かけたことはありませんか?デザインや形、大きさ、強度、ハンドル(持ち手)など様々なデザインのビニール傘が販売されています。今や、ビニール傘は「安っぽい」「その場しのぎ」というイメージではなくなってきているのです。
ビニール傘でもおもてなしの精神は伝わる?
ビニール傘が最も活躍する場面といえば、やはり「突然の雨」でしょう。最近は、「傘の貸し出しサービス」が設置されているホテルや商業施設を多く見かけるようになりました。突然の雨に困っているときに自由に使用できる傘があるだけで、『心遣いやおもてなしの精神』を感じるものです。こういった些細なおもてなしのサービスが、競合店との差別化、ゆくゆくはリピート利用・リピート購入につながる可能性を秘めているかもしれません。
どういう場所で傘の貸し出しができる?
ホテルやゴルフ場など、傘の貸し出しサービスと元々親和性が高い施設もありますが、例えばこんな施設でも、傘の貸し出しサービスは需要があるのではないでしょうか?
〇映画館
傘の貸し出しサービスがあれば、終わってからの天気の心配をせずに、映画を楽しむことができます。
〇美容院
せっかく整えた髪の毛を雨に濡らさずに済むため、お客様の満足度アップに繋がりやすくなります。他にも、長時間滞在する施設や、屋内の施設、商品の購入によって手荷物が多くなりやすい店舗などでは、傘の貸し出しは喜ばれやすいのではないでしょうか。
無料のサービスだからこそ、注意することも
1つは『使用中に壊れる危険性が無いか』ということです。当たり前のことかもしれませんが、使用中に壊れてしまっては、利用者が濡れてしまったり、けがをさせてしまったりする危険性があり、せっかくの心遣いもすべて台無しになってしまいます。加えて、一般的な大きさの傘はたたんだ状態でもかなりかさばるため、壊れてしまっては利用者に余計な荷物を持ち帰らせることになってしまいます。帰り道で捨てようとしても、一般的な施設のごみ箱には捨てることができませんし、ポイ捨てや駅などに傘を置き去りにする行動はもってのほかです。お家まで持って帰ってもごみになってしまうような傘であれば、心遣いも逆効果になってしまうので注意しましょう。貸し出す前の傘や返却された傘は、次に貸し出す時までに、必ず破損や不具合が無いかを確認しましょう。
もう1つ注意したいのは、『盗難や無断借用』です。無料で傘を貸し出すサービスを行った自治体や施設が、貸し出した傘の返却率の低さからサービスを断念したという事例がいくつもあります。
「無料のサービスだから仕方がない」と諦めず、
・傘のハンドルに店(施設)の名前やロゴを入れる
・傘は誰でも自由に取れるようにせず、手渡しで貸し出す
・購入した(利用した)人を対象に貸し出すといった、状況に合わせた対策をしていきましょう。