14.避難勧告が出たらまずやるべきこと

2024/11/22

チェックリストを見ながら災害備蓄品を用意している女性のイラスト

-もくじ-

あなたと大切な人を守るために、避難勧告が出たらまずやるべきこと。

いつ避難すべき?

事前に必ず確認しておかないといけないこと

持ち出すものを事前に確認


あなたと大切な人を守るために、避難勧告が出たらまずやるべきこと。

日本は地震や台風などの自然災害が多い国です。近年ではラジオ・テレビなどのメディアを通じて『避難勧告』が出されました」といったニュースもよく耳にすると思います。でもこの「避難勧告」が出たらどうしたらいいか、具体的にイメージができているでしょうか?

いつ避難すべき?

赤ちゃんを抱いた女性が悩んでいるイラスト

気象庁が発表する警戒レベルに対応し、市町村から避難勧告が発令されます。しかし、実際に避難勧告が出たときにはもう避難できない状態ということもありますので、自分がどの段階で避難に移ればいいのか、まずはしっかり確認しておきましょう。

「警戒レベル3」は「避難準備・高齢者等避難開始情報」が発令した段階

高齢者を避難誘導しているシーンと赤ちゃんを抱いた女性のイラスト

警戒レベルは大きく分けてレベル1からレベル5まであり、警戒レベル3になると、同時に「避難準備・高齢者等避難開始情報」が発令されます。「高齢者」となっていますが、乳幼児の子育て世帯や、健康面で問題を抱える人やその家族などもこの要件にあてはまりますので、注意が必要です。高齢者や、幼い子供と一緒に避難する場合、通常より時間がかかりますし、安全面にも注意が必要です。そのため、通常より配慮が必要な人や、その家族は避難し始めてくださいという状態です。この段階では「まだ様子見でも大丈夫では?」と思われることも多いのですが、警戒レベルが更に上がってからの避難では、安全が確保できずに避難できなくなっている可能性があるため、「避難準備・高齢者等避難開始情報」は早めに発令されています。今後の動勢が悪くなっていくことが予測されているので、決して軽く考えないようにしましょう。

「警戒レベル4」で全員避難が必要な段階

成人男性と成人女性を避難させる消防隊のイラスト

警戒レベル4では「避難勧告」や「避難指示(緊急)」が発令されている段階です。発令されている地域全体で避難が必要な状態を指し、直ちに避難行動に移る必要があります。ただし、避難するほうがかえって危険なこともあります。周囲の状況をしっかり把握してから行動してください。もし外に出ないほうが安全と判断できる場合は、上階など建物の中でもなるべく安全な場所で待機します。

「警戒レベル5」は「命を守るための最善の行動」が求められる段階

災害のタイミングを失い家の中で救助をまっている不安そうな表情の女性のイラスト

警戒レベル5ではすでに災害が発生した後となります。ただし、これは市町村が被害を確認したあと、可能な範囲で発令するとなっているため、この発令が出た後では手遅れになる可能性が高いです。この段階になる前に避難が完了しているのが理想です。もし警戒レベル5の段階で避難が完了していない場合は、被害状況などをよく確認し、状況に応じた命を守るための最善の行動が求められます。

事前に必ず確認しておかないといけないこと

ハザードマップを確認している家族

避難指示が出た時、慌てないようにあらかじめ避難先の確認をしておき、日ごろから家族ともよく話し合っておくことが大切です。

どこに避難するのかの確認

日中外出していて職場や学校から避難する場合と、家から避難するに場合に分け、最寄りの避難場所として指定されている場所を確認しておきましょう。また避難後、しばらく電話連絡がつかず、交通手段も止まってしまっている可能性もあります。いざという時の行動予定は家族と事前に共有しておきましょう。

避難先は災害の種類によって変える必要性がある

例えば避難先となっている場所でも、海抜が低く、地震に伴う津波に巻き込まれる危険がある場合には、避難先から外れているといったケースがあります。地方自治体が出しているハザードマップを確認すると、ケースごとの避難先が載っていることがあります。事前に確認しておきましょう。

避難ルートの確認

ハザードマップを見て、避難先まで安全に移動できる経路を確認しておきましょう。一般的に、氾濫の危険性がある川のそばや海の近く、増水で境界のわからなくなっている可能性が高い田畑や側溝、倒壊する可能性がある古い建築物などのそばなどを通るルートは危険です。

持ち出すものを事前に確認

災害備蓄品の確認をしている親子

いざという時のために防災グッズの準備はできていますか?防災グッズは、避難するときに持ち出すものと、水道や電気などのライフラインが止まった状態でも使える備蓄用の2種類に分けて考えましょう。というのも、避難の際は、実際に持って安全に避難が可能な重さなのか?ということが重要になってきます。特に、小さいお子さんがいたり、高齢者を連れて歩いたりする場合、人を支えながら、さらに重い荷物をもっていくのは物理的に可能かというところを考えないといけません。避難先に持っていくものは厳選しておきましょう。持ち運び用の防災グッズとしては、懐中電灯や、情報のための携帯ラジオ、レインコート、簡易毛布、軍手など、避難先まで安全に移動するために必要なものが優先されます。

毛布はこちら

一方、乾パンなどの保存食の他、水が出ないときのための災害用トイレ、ペットボトルの水などは、備蓄用に確保しておきましょう。
災害用トイレはこちら

缶パンはこちら

これまでも、なにかあると噂が回って品薄になりやすいのがトイレットペーパーなどの紙類ですので、普段から少し多めに備蓄を心掛けるというのもよいかもしれません。保存食用の食料も保存期間があります。グッズ類が故障や破損していないかなど、定期的に見直して備えておくことも必要です。