37.レジ袋を無料配布したい!でもどうすればいいの?

2024/11/22

レジ袋を無料配布したい!でもどうすればいいの?

黒板 レジ袋 有料化
レジ袋有料化2020年7月1日スタート

2020年7月1日、プラスチック製買い物袋(レジ袋)の有料化がスタートしました。

スーパーマーケットなどの消費者に身近な小売事業者ではレジ袋の有料化が義務付けられ、消費者の行動は、レジ袋を購入するか、エコバッグなどを持参してレジ袋を使用しないかの2つに大きく分かれました。

しかし、未だにレジ袋が無料のままのお店があることにお気づきでしょうか?

残念ながら、「消費者のことを考えてレジ袋を無料配布したい!」という熱意だけでは、レジ袋を無料化することはできません。

では、レジ袋はどのようにすれば無料で配布できるのでしょうか?


そもそも、レジ袋が有料になった理由は?

経済産業省のホームページによると、レジ袋の有料化は「普段何気なくもらっているレジ袋を有料化することで、それが本当に必要かを考えていただき、私たちのライフスタイルを見直すきっかけとすることを目的」としているそうです。

レジ袋削減にご協力ください

※経済産業省公式HPの特集ページ参照

対象となる買い物袋は、「購入した商品を持ち運ぶために用いる、持ち手のついたプラスチック製買物袋」となっており、紙袋、布の袋、持ち手のない袋などは有料化の対象外となります。

プラスチックごみ問題は過去のコラムでも取り上げていますが、レジ袋をはじめとしたプラスチック製の袋は特に問題解決の「壁」となっています。

ウミガメ

例えば、海にプラスチック製の袋が浮いていれば、それを餌と間違えて食べてしまう生き物が数多くいます。

「プラスチック餓死」という言葉をご存知でしょうか?プラスチック製の袋は食べても消化されずに胃に残り続けます。

やがて袋が溜まり続けると、生き物たちは満腹なのに栄養が摂れず、栄養失調となり餓死してしまうのです。

このように、プラスチックの過剰使用が招くごみ問題は地球全体の問題となっており、日本でもライフスタイルを見直すきっかけとして、レジ袋の有料化がスタートしました。


有料化の対象外となる買物袋はどんな袋?

重なっているレジ袋 青い背景

実は、すべてのレジ袋が有料化の対象になっているわけではありません。

「環境性能が認められ、その旨の表示がある」レジ袋は有料化の対象外となっています。

そういった袋を使用すれば、小売事業者でもレジ袋の無料配布ができるようになります。

経済産業省は、「有料化の対象外となる買い物袋」として
(1)繰り返し使えて地球にやさしい
(2)微生物によって海洋で分解され地球にやさしい
(3)温暖化対策に寄与する地球にやさしい
素材の3つを挙げています。


具体的には以下に該当する袋が有料化の対象外となります。

3つの法令に基づく有料化の対象

(1)プラスチックのフィルムの厚さが50マイクロメートル以上のもの繰り返し使用が可能であることから、プラスチック製買物袋の過剰な使用抑制に寄与するため対象外。
ただし、繰り返し使用を推奨する旨の記載若しくは記号の表示が、袋自体への印字、シール等によって袋ごとに付されている必要がある。

(2)海洋生分解性プラスチックの配合率が100%のもの
微生物によって海洋で分解されるプラスチック製買物袋は、海洋プラスチックごみ問題対策に寄与するため対象外。
ただし、海洋生分解性プラスチックの配合率が 100%であることが第三者により認定又は認証されたことを示す記載又は記号の表示が、袋自体への印字、シール等によって袋ごとに付されている必要がある。

(3)バイオマス素材の配合率が25%以上のもの
植物由来がCO2総量を変えない素材であり、地球温暖化対策に寄与するため対象外。
ただし、バイオマス素材の配合率が 25%以上であることが第三者により認定又は認証されたことを示す記載又は記号の表示が、袋自体への印字、シール等によって袋ごとに付されている必要がある。

簡単にまとめると、「地球にやさしいと認められたレジ袋」であれば、無料で配布することができるということです。
※詳細については「経済産業省HPの」FAQ(対象となる袋/対象外の袋につて)に記載があります。

みやこでは、原材料の一部に植物(サトウキビ)由来のポリエチレンを25%以上使用した、有料化対象外のレジ袋を販売しています。

一般的な買い物袋型のレジ袋を始め、切り花など縦長の商品の袋や、色や柄付きの袋、ケーキ屋さんで見かける開口部が大きく広がる平型の袋など揃えています。


レジ袋有料化をきっかけに、環境について考える

身近な存在であるレジ袋の有料化をきっかけに、地球環境について考えるようになった人も多いのではないでしょうか。

環境問題はプラスチックによるものだけではありませんが、レジ袋の削減からできる環境保全もあります。

消費者と事業者が、共にこれからの環境を考えて動けるようになるといいですね。